puhopuho’s diary

主に読書管理として。

 

吐き気―ある強烈な感覚の理論と歴史 (叢書・ウニベルシタス)

吐き気―ある強烈な感覚の理論と歴史 (叢書・ウニベルシタス)

 

  目次

序 章 嘔吐と笑いのはざまで
   ──吐き気の哲学の消尽点
第 I 章 美学理論における吐き気というタブーと吐き気の遍在

第 II 章 厭わしい部位と吐き気を催させる時間
   ──理想美を湛えた身体の構成
第 III 章 「強烈な生命感覚」と哲学のオルガノ
   ──カントにおける吐き気の判断
第 IV 章 腐敗のポエジー
   ──「美しき吐き気」と「ロマン主義的なもの」の病理学
第 V 章 吐き気の「否」とニーチェの認識の「悲劇」

第 VI 章 悪臭を発することの精神分析
   ──フロイトにおけるリビドー、吐き気、文化の発展
第 VII 章 吐き気の天使
   ──《硫黄臭い》快の《無垢なる》享受をめぐるカフカ
   詩学
第VIII章 聖なる吐き気(バタイユ)と実存のべとつく
   マーマレード(サルトル
第 IX 章 アブジェクトな母(クリステヴァ)、《アブジェクト・
   アート》、吐き気・現実界・真理の収斂

  訳者あとがき
  原註・訳註
  引用文献
  人名索引
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先々月あたりからちょびちょび読んでる。
7章「吐き気のポエジー」から、5節「肉への切り込みと文学というナイフ」(pp562~601)を読む。
 
カフカの身体に対するこだわりは、カフカを一度も読んだことのない人でも少しはイメージできるだろう。
 
肉料理に入れるナイフの切れ込み、体に突き刺さる剣、死刑執行人の短剣、そして分節化する言語と、言語を分節化する言語学と文学。